投稿日:2025年3月30日
最終更新日:2025年4月27日
山歩きの会奈良宇陀かぎろひの丘又兵衛桜

第91回 山歩きの会「かぎろひの丘万葉公園」

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WRITER 畑田吉敏
会長
シニアメッセージ21へようこそ 我々のシニアメッセージ21はシニア層の生きがい全般に関する情報発信、親睦交流会、カルチャ講演会の企画運営を行い、会員及びその周辺の人々の心と身体の生きがいづくりに貢献することを目指しています。 メッセージペーパー「TOS・TAG」の発行、「山歩きの会」にて山歩きやハイキング・見学会の開催、「月例会」としてカルチャ講演会や交流会を行なっています。
第91回 山歩きの会「かぎろひの丘万葉公園」

第91回 山歩きの会「かぎろひの丘万葉公園」

この会で近鉄榛原駅下車は過去4回あります。第23回三峰山、43回額井岳、44回高見山、73回室生古道そして今回の大宇陀地区かぎろひの丘万葉公園です。
榛原駅からバスで南へ約20分の場所に位置し江戸時代には交通の要所でもあったそうです。その名残りの古い街並みが宇陀松山重要伝統的建物群保存地区として指定されています。

そして万葉の時代には宮廷の藥狩りの場所でもありました。宮廷歌人柿本人麻呂が軽皇子のちの文武天皇の薬狩りに随行し皇子をたたえる歌を詠んだところでもあります。「ま草刈る荒野(あらの)にはあれど黄葉(もみじば)の過ぎにし君が形見(かたみ)ぞと来(こ)し」「東(ひむがし)の野にかぎろひの立つ見えて返り見すれば月傾(かたぶ)きぬ」このかぎろひを見るために造られたのが「かぎろひの丘万葉公園」です。旧暦の十一月十七日の夜明け前にかぎろひを見る会が催され毎年100名ほど集まるそうです。

薪能はよく耳にするのですが蛍能は初めて耳にしました。夕方暗くなって舞台が始まる前に明かりを消して一斉に蛍を放す。そして演目が始まるそうです。我々が訪れたときは誰もおらずひっそりとしていましたが蛍の舞う境内を想像すると一度は見ておきたいと思いました。
またここには今でも薬草園が2ケ所あります。その一つが山城である松山城跡の登り口にありました。ただそれは薬に使うためではなく万葉の時代からある植物の種を残すためにとのガイドさんの説明がありました。言い換えると、ここはいにしえの時代から引き継がれている大和の自然がいまでも残されているということでしょうか。そんな宇陀を堪能した一日でした。

後藤又兵衛ゆかりの又兵衛桜

後藤又兵衛ゆかりの又兵衛桜 イメージ

柿本人麻呂ゆかりのかぎろひの丘万葉公園

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毎年6月に蛍能が演じられる阿紀神社

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宇陀松山城址

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かぎろひの丘万葉公園